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技術情報

2022.12.23 品質(溶湯)

フラックスについて その2

フラックス処理について(除さい、脱ガス、酸化物除去)

アルミニウム合金の溶湯は酸素との結合力が強く、アルミ手許溶解保持炉やアルミ保持炉の溶湯は
常に表面が酸化物で覆われています。
また、アルミ溶解の際にリターン材等の原料比率を増やして溶解する場合、
インゴットに比べ表面積が大きいことや表面付着物の影響により多量の酸化物が発生します。
この酸化物はそのまま製品に混入すると加工工程で不良の原因となる為、アルミ溶湯から
除去する必要があります。

除さい・酸化物除去用フラックスを選定する際にフラックスを投入する
アルミ溶湯の温度が重要となります。
選定したフラックスに対し溶湯温度が低いとフラックスが反応せず、
溶湯温度が高いとフラックスの反応が早すぎて十分な除さい・酸化物除去効果を得られないためです。

除さい・酸化物除去用フラックスを選定する際に脱ガス効果(溶湯中に混入した水素ガスを除去する効果)
も期待して選定する場合もありますが、
この場合にはフラックスの原料にケイフッ化ナトリウムが一定割合以上含まれていないと
脱ガス効果が期待できないとされています。

また、フラックスによる脱ガスは脱ガス装置やランスパイプによる脱ガス処理と比較すると、
脱ガス効果が低い点も注意が必要です。

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